カメラ/レンズ

【カメラ】初めてのデジイチはキットレンズではなく、高倍率ズームと単焦点がおすすめ!!という話。(初心者向け)

初めてのカメラ、レンズはどうする?

デジタル一眼(以下:デジイチ)はカメラ本体(ボディ)と別に「レンズ」が必要になります。
初めてデジイチを購入する際、大抵の場合「レンズキット」と呼ばれるカメラ本体とレンズがセットになったものを購入する場合が多いと思います。
量販店で店員さんに「どれがいいか?」と聞いてもレンズキットを進められると思います。
特に「標準ズーム」と「望遠ズーム」の2本がセットになった「ダブルズームキット」を進められると思います。
例えばNIKON D5600であれば18-55mmと55-300mmの二本のレンズがセットになったものです。

確かにこのセットを買っておけば広角~望遠までをカバー出来ますし、写りも悪くないので一番無難なチョイスです。
実際私もデジイチを初めて購入した時はダブルズームキットを購入しました。
(私が購入したのはNIKON D5000の18-55mmと55-200mmのダブルズームキットでした。)

だがしかし!!はっきりいっては私にはこの「ダブルズームキット」は合いませんでした。
結局サードパーティー製(タムロン)の18-200mmとニコンの50mm単焦点を買い足してしばらくの間はほとんどこの2本を使っていました。
(今もたまに使ってます・・・)

そこでタイトルの「初めてのデジイチはキットレンズではなく、高倍率ズームと単焦点がおすすめ!!」になります。
初めてデジイチを購入する際にキットレンズの代わりに「高倍率ズーム」を買って、余裕があれば「単焦点」をもう一本買うのが私のおすすめです。
特にお子さんを撮影されるのであれば、なおさらおすすめです。

ではなぜダブルズームきっとでは無く高倍率ズームと単焦点なのか
まずダブルズームレンズキットの欠点をあげると・・・

  • 標準、望遠の2本のレンズを常に持ち歩くのは大変
  • レンズ交換は慣れないと意外と大変
  • 望遠の使いみちが限定されて本当の良さを発揮できない場合が多い。
  • 初心者に「標準⇔望遠」の使い分けは難しい。

の主に4点、それぞれ詳しく見ていきましょう。

ダブルズームキットのレンズの欠点

標準、望遠の2本のレンズを常に持ち歩くのは大変

大きなカメラを持って出歩くだけでも大変なのに、交換レンズをもう一本持っていくとなるとカバン必須です。
できるだけ荷物は減らした」「普段カバンは持ち歩かない」「カバンは持ち歩くけど、小さいカバンでレンズが入らない」てな人は多いんじゃないでしょうか?
自分も普段カバンを持ち歩かないのでレンズ1本を持っていくためにだけにカバンを持ち出すのが億劫でした。
しかも、持っていっても使うかどうか分からないので徐々に「望遠ズーム」を持ち出す回数が減り、限られた機会でしか使用しなくなりました。

レンズ交換は慣れないと意外と大変

レンズの交換も慣れないと大変です。
家の中でテーブルか何かカメラやレンズを置く場所があればまだいいんですが、
何もない屋外での立ったままのレンズ交換は初心者にとってはかなりハードルが高いです。
最悪レンズを落として壊してしまうなんてこともあります・・・
私は実際手を滑らせて落としたことがあります。
(当たりどころが良かったのか、レンズはなんとか無事でしたが付けていたレンズプロテクターが壊れました。)

望遠の使いみちが限定されて本当の良さを発揮できない。

上記2点が有るために「望遠ズーム」持ち出す回数がヘリ、使う機会が減っていきます。
望遠を使うのは遠くのものを撮る時だけ。
例えば運動会やお遊戯回で離れたところにいる子供を撮る時など、
遠くのものを撮るのが確実な場合にしか望遠レンズを持ち出さない&使わなくなります。
「標準ズームは普段用」/「望遠ズームは遠くのものを撮る時用」のような使い分けをしてしまいます。
この使い方は間違いではないですが、「望遠」の良さが活かしきれていません。

実は「望遠」をうまく使うと下記の様な背景を大きくぼかした写真を撮影することが出来ます。

持ち出す機会が減ってしまえば、こういった望遠を活かした写真を撮影するチャンスが減ってしまします。

初心者に「標準⇔望遠」の使い分けは難しい。

上記の様に望遠でいい写真が撮れるのがわかっていても、実際どのタイミングで「望遠」を使うべきか初心者が判断するのは難しいです。
特に動き回る子供が被写体の場合「標準」と「望遠」を交換するタイミングの判断は難しくなってきます。
ましてや、不慣れなレンズ交換をするわけですからどうしても使いやすし「標準」の使用頻度が多くなってしまいます。
そうなると「望遠」の良さを活かした写真を撮る回数が減ってしまいます。

と、上記4点の通り特に初心者にとっては2本のレンズの使い分けがとにかく大変です。
せっかく2本レンズが合っても宝の持ち腐れになってしまいます。
そこで、おすすめしたいのが「高倍率ズームと単焦点」です。

おすすめは高倍率ズームレンズ!!

レンズには様々な種類がありますが「18mm-200mm」などの広い範囲の画角を1本のレンズでカバーした「高倍率ズーム」というタイプのレンズがあります。
物によってはダブルズームキットの2本のレンズの画角18mm-300mmを1本でカバーするレンズも存在します。

この高倍率ズームを使うことで先程上げた4つの問題が解決できます。

まず、1本で標準も望遠もカバーできてしまうので他のレンズを持ち歩か無くても一通りの撮影が出来てしまいます。
荷物を少なくしたい場合にはもってこいです。
1本のレンズで広角~望遠をカバー出来るので面倒なレンズ交換の必要がなくなります。
レンズ交換すること無く広角・望遠を使うことができるので、気軽に望遠で撮ってみたり広角で撮てみたりと様々な画角で撮影することが可能になります。
レンズ交換のタイミングに悩む必要もありません。
広角・望遠をシームレスに行き来できるので、自然と広角側での良さと望遠での良さを学ぶことが出来ます。

という訳で初心者にこそこの「高倍率ズームレンズ」を強くおすすめします。

高倍率ズームのデメリット

ただし高倍率ズームにはデメリットもあります。

解像力は標準レンズより悪い場合もある

レンズは一般的に倍率が高くなればなるほど設計が難しくなる分、同等程度の値段のレンズを比べた場合倍率が高いレンズの方が画質が悪くなる傾向があります。
(当然、メーカーや価格、設計時期などにもより違いが有るので絶対ではないですが・・・)
特に価格の安い高倍率ズームは解像力=画質がそれほど良くはありません。

ただ、キットレンズと比べたときの解像力の違いはピクセル等倍で見てやっと分かる程度です。
モニタで見たり一般的な写真のプリントサイズのL版や2L程度で印刷した場合は殆どわかりません。
それに解像力が低いからと言っていい写真が撮れないかといえばそんなことはありません。

下記のサイトの写真は私も使っている「タムロン AF18-200mm F/3.5-6.3 XR Di II LD」という高倍率ズームレンズを使用して取られた写真です。
http://ganref.jp/items/lens/tamron/275/photo

どうですか?綺麗な写真が沢山ありませんか?
このレンズ私も使っていますが、購入時2万円前後でした。
でもしっかり使えばこのくらいの写真が撮れるわけです。

この辺はレンズの性能云々より技術やセンスが大事になって来るんじゃないでしょうか。
最初のうちはレンズの性能を気にするよりどんな画角でどんな露出でどんなレイアウトで撮るかを気にする方がよっぽど大事かなと思います。

値段が若干高い

例えばNIKOND5600のダブルズームキットはamazonで102,512円、ボディー単体が87,021円でした(2017年8月時点の価格です。以下同様)。
ボディー単体とレンズキットの差額は15,491円です。

例えばタムロンの18-200mmの便利ズームがよよそ21,550なのでダブルズームキットを購入するより、ボディー単体とこのレンズを買うほうが五千円ほど高くなってしまいます。
しかも望遠端が200mmとレンズキットの70-300mmより100mm短いです。

また、望遠端が300mmのレンズとなるとシグマの18-300などがありますがamazonで48,356円ですのでレンズキットより3万ほど高くなってしまします。

このようにレンズキットに比べてボディー単体と高倍率レンズの組み合わせの方が値段が少し高くなってしまうというデメリットがあります。

ズームが便利なので自分で動いて絵を作ることを忘れてしまう

これはデメリットというより使用時の注意点ですが、
高倍率のズームを使うと、ついつい自分で動かずにレンズに任せてしまいます。
いつでもズームができるが故に、遠くに有るものを撮るために自分自身が近づかずにズームを使ってとってしまいがちです。
ズームに頼りすぎるとどうしても絵が単調になってしまいます。

できることなら被写体に自ら近づいてみて下さい。
近づいて尚且つズームを使って被写体をフレーミングしてみて下さい。
写真がグッと良くなると思いますよ。

お財布に余裕があれば単焦点を1本追加

もし、お財布に余裕があれば単焦点レンズを1本追加で購入することをおすすめします。
もちろん、ズームレンズに慣れてから追加で購入しても問題ないです。

単焦点レンズはズームレンズに比べ構造が単純な分同等程度の値段のレンズと比べた場合解像力(画質)が高い場合が多いです。
更に単焦点レンズは開放F値が2.8や1.8など小さく明るいレンズが多く、背景をキレイにぼかした写真を撮れることも大きな魅力です。
また、明るいレンズなので室内などの少し暗い場所での撮影にも強いです。
室内で子供を撮影する際には大活躍します。

単焦点レンズのおすすめは所謂「撒き餌レンズ」です。
撒き餌レンズとは各メーカーが出している比較的安価に購入出来る写りの良いレンズのことです。

ニコンとキャンの主な撒き餌レンズは下記のような物があります。

ニコン

キヤノン

まとめ

値段が高いことなど幾つかデメリットはありますが、
初めてデジイチを購入するのであれば高倍率ズームはとても使いやすくおすすめできます。

また、高倍率ズームに加えて単焦点レンズを一本持っていると表現の幅が広がりますので、
お財布に余裕があればこちらも考えてみて下さい。

最後に一つお断りしておきますが、キットレンズはけして悪いレンズではありません。
値段や画質面を考えるととても良いレンズであることは間違いありません。
ただ、主に取り回しに関してレンズが2本に別れていると言うのは「初心者にとってとても扱いにくい」というのが私の考えです。

なので「荷物が多くなっても平気」「レンズ交換も面倒じゃない」と思える人は値段も安く済みますし、
画質も悪くないのでダブルズームキットを購入したほう良いと思います。
この辺は使う人次第だと思います。

というわけで、今回は初めてのデジイチで高倍率ズームがおすすめですというお話でした。