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【レンズ】激安!NEEWER 対角魚眼 レンズ レビュー

 

激安対角魚眼レンズ「Neewer プロ8mm f/3.5非球面HD魚眼レンズ」を購入し半年ほど使用してみたのでレビューしてみたいと思います。

そもそも魚眼レンズとは?

魚眼レンズとは通常のレンズとは違い180度に近いまたはそれ以上の画角を持つレンズの事です。
通常のレンズと違い画像が大きく湾曲して写ります。

180度前後の画角があり、大きく湾曲して映るのが特徴

魚眼レンズには2つのタイプが有る

魚眼レンズには大きく分けて「円周魚眼」と「対角魚眼」の2つのタイプがあります。
円周魚眼は画像が円形に上下左右約180°映し出され、円の外側には何も映らないので真っ黒になります。

180度前後の画角があり、大きく湾曲して映るのが特徴

 

対角魚眼は対角線上に180°の写真が写せるレンズです。

対角線上に180°の画角

今回購入したのはこちらの対角魚眼のレンズです。

魚眼レンズは選択肢が少なくかつ値段が高い!!

魚眼レンズは特殊なレンズのためあまり種類がなくかつ値段も高いものが多いです。
例えばニコン純正の魚眼レンズでは「AF-S Fisheye NIKKOR 8-15mm f/3.5-4.5E ED」や「AF DX Fisheye-Nikkor 10.5mm f/2.8G ED
などが有りますがそれぞれ「8-15mm f/3.5-4.5」は約11万円「10.5mm f/2.8 」は約7万円と安いレンズではありません。

またサードパーティー製のレンズではシグマの「8mm F3.5 EX DG CIRCULAR FISHEYE 」やTOKINAの
AT-X 107 DX Fish Eye 10-17mm F3.5-4.5 」などが有りますがそれぞれ6万円強5万円と安くはありません。

今回購入したレンズ「Neewer プロ8mm f/3.5非球面HD魚眼レンズ

今回購入したのは「NEEWER」ブランドで販売されていた対角魚眼レンズ「Neewer プロ8mm f/3.5非球面HD魚眼レンズ」です。
値段は購入時15,999円と上記にあげたレンズと比較するとかなり安いことがわかります。

NEEWERはレンズの他にストロボやフィルターなどのカメラ用品を比較的安い値段で販売している中国のメーカーです。
ただレンズ自体は韓国製のレンズのようで、他ブランドからも類似のレンズがいくつか販売されているいるようです。
どれも2万円前後の値段ですがNEEWERブランドで出されているものが一番安かったので今回はNEEWERブランドのものを購入しました。

スペック

焦点距離:8mm(180度対角魚眼)
開放絞り:F3.5
最短撮影距離:0.3m
重量:428g

外観

全体

カメラ本体はややチープな感じ(プラスチック感)があります。

レンズ先端

レンズが丸く盛り上がってます。
もちろんフィルターは付けれません。

マウント部分

カメラに情報を伝えるための電子接点がありません。
このためレンズの情報(F値など)をカメラ側に伝えることが出来ません。
また、ゼラチンフィルターをレンズ後方についけるためのスリットなどもありません。

フォーカスと絞りリング

前方の太いリングがフォーカス用のリング
マウント側が絞り用のリングです。

※カメラに装着した状態で絞りリングを回すとそのまま絞りが絞り込まれます。

レンズキャップ

レンズキャップとフードにはなぜか塗料が飛び散ったような点々が・・・
撮影には全く影響ないですが、デザインなのか?ミスなのか?

値段が安い!!

まずこのレンズの最大の特徴は”値段”です。
私が購入した際はAmazonでおよそ1万5千円でした。
上記でも書きましたが、一般的な魚眼レンズの値段は4万円台からと比較的高い物が多いです。
そんな魚眼レンズの中で約1万5千円とかなりお手頃な値段で手に入るというのが最大の特徴です。

フォーカス・絞りはマニュアル、電子接点もない

このレンズはフォーカスと絞りはマニュアルです。
それと上でも書きましたがカメラ側に情報を伝える電子接点がありません。

オートフォーカス(AF)が効かないのでシビアなピント合わせは難しいです。
自分の場合風景を撮ることがほとんどなのでいつも「無限遠」(一番遠くにフォーカスをあわせた状態)にして撮影しています。

絞りもマニュアルで設定する必要があります。
基本的にこのレンズを使用する際は「絞り優先モード」で撮影します。
このレンズ電子接点がついていないのですが、絞りリングを回すと直接絞りが絞り込まれるためカメラに届く光の量が変化してそれに応じてシャッタースピードをカメラが設定してくれます。
※通常のレンズは絞りリングを回してもすぐには絞りは絞り込まれずにシャッターを切った瞬間に設定した値まで絞り込みます。そのためカメラに入る光の量は変化しませんが電子接点でレンズのF値をカメラ側が取得してシャッタースピードを決めています。

電子接点が無いため撮影された写真のExif情報にレンズの情報(レンズ名、F値、フォーカスポイントなど)が記録されません。
そのため後々写真を整理する時などは少し不便です。

画質は悪くない

画質に関しては「1万5千ならこのくらいかな」と納得できる程度の画質でした。
絞り開放の状態ではかなり甘めの解像感になりますが、F8くらいまで絞るとそれなりの解像感が得られます。
実際の画質は後述の「撮影サンプル」を御覧ください。

最短撮影距離は30cm

最短撮影距離は30cmで個人的にはちょっと長いなと感じました。
もっと寄れると表現の幅が広がるんですが、30cmは意外と距離があるので少し残念です。

使用してみて気になった点

気になったと言うか、魚眼レンズの特性上仕方ない気もしますが、
レンズプロテクタを付けれないのでレンズの前玉に直接汚れがつきます。
レンズが飛び出していてフードも短いので、雨や水しぶきなどですぐにレンズに汚れがつきます。
しかもその汚れを拭き取ってもなかなかキレイに拭き取れない場合があります。
おそらく汚れを弾くようなコーティングはされていないのでしょう。

Amazonのレビューを見ると「無限遠が出ない」という意見がいくつか有りました。
確かに自分のレンズも無限遠がちゃんと出ているか少し怪しいです。
対処法としては、フォーカスリングの滑り止めのゴムを少しずらしてあげて、
中にある小さなネジを外す方法です。
このネジがフォーカスリミッターの役割をしてるようでこれを外すと制限なくフォーカスリングを回すことができるようになります。
(もちろん保証の対象外にななる可能性があるので自己責任でお願いします。)

撮影サンプル

まとめ

いいところ

値段が比較的安い
面白い絵が撮れる

イマイチな所

画質はそれなり(特に開放時はイマイチ)
フォーカスと絞りがマニュアル
最短距離が長い(寄れない)

 

マニュアルでの設定はなれが必要かもしれません。
また、魚眼レンズは特殊なレンズで常用するものでも無いですし万人受けするレンズではないかもしれません。

ただし、標準レンズにはない面白い絵が撮れるレンズであることは間違いないです。
一本持っておくと「ちょっと違う絵がほしいな~」なんて時に役立つかもしれません。
値段も比較的安いので、もし画質にはこだわらない&マニュアルもOKな人は一度魚眼レンズがどんなものか試してみる分には良いかもしれません。